投資

ドル・円の為替変動リスクについて考えると米国株・ETFに投資する気がなくなった話

うしじぞう
うしじぞう
為替リスクがこわすぎて投資なんてできない!!
とまではいいませんが、為替変動は考えておかないといけないリスクです
  • 為替リスクはあります。為替リスクの大きさの認識、リスクの影響の最小化を考えましょう。
  • 買うときのリスクの低減策はドルコスト平均法
  • 売るときのリスク影響の低減策は4%ルールなど長期取り崩し

はじめに

私の投資スタイル

私の投資スタイルは次のとおりです。

目標:2031年の誕生日までにセミリタイアする

手段:つみたてNisa、米国高配当ETFを余剰資金があるだけ買う

つみたてNisa

楽天証券で楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)を買っています

米国高配当ETF

バンガードのVYM(米国高配当株式ETF)を買っています

完全に米国頼み

米国がこけたら終わりです。

また、投資・つみたて期間中に円安、配当・取り崩し期に円高になったら終わりです。

ランダム・ウォーカーで為替について調べてみる

投資の教科書としているのは次の2冊です。

  • ウォール街のランダム・ウォーカー
  • 株式投資の未来

ウォール街のランダム・ウォーカーは、紙の書籍、Kindle版の両方を買いました。

先にKindle版を買って、Kindle端末でもiPhoneでも両方見れるので重宝していたのですが、やはり紙の媒体による一覧性に敵わず、紙の本も購入してしまいました。

Kindleのいいところは、かさばらない、携帯のKindleアプリでもいつでも見れる、検索ができるところです。

せっかくなので為替について検索しています。

為替:4回

円高:1回

円安:0回

為替に関しては知見が得られませんでした。やはり米国の書籍です。

日本についての言及

日本については、第1部、第3章の5「日本の株価・地価バブル」にて、日本がかつて経験した特大のバブルについて言及されています。

為替とは異なりますが、日本人投資家として知っておかなければいけないことですので、確認しておきましょう。

実際に、戦後最大のバブルとその崩壊劇は、日本での株価と地価をめぐるものだろう。一九五五年から九〇年にかけて、日本の地価は約七五倍に高騰した。

そして、九〇年には日本の地価総額は約二〇兆ドルと推定された。これは世界全体の富の約二〇%、世界中の株式時価総額の二倍に相当するものだった。アメリカは国土面積では日本の二五倍も大きい。しかし、九〇年当時は、日本の経済繁栄を織り込んで日本の地価総額は、何とアメリカ全体の五倍にも評価されたのだ。計算の上では日本は単に首都圏を処分するだけで、アメリカ全土を購入することができたことになる。また、皇居とその周りの土地の評価額だけで、カリフォルニア州全体を買うこともできたのだ。

このような地価の高騰を反映して、日本の株価も、風のない晴れた日にヘリウム風船を放ったように上昇し続けた。一九五五年から九〇年にかけて、日本の株価は一〇〇倍にもなったのである。八九年のピークには日本の株式時価総額はアメリカの一・五倍の四兆ドルに達し、世界全体の株式時価総額の四五%を占めたものだ。

ファンダメンタル価値を信じる投資家には、気の遠くなりそうな話だ。日本の株式の平均 PER(株価収益率)は六〇倍で、株価純資産倍率は五倍、それに配当利回りはわずか〇・五%と聞いて、目がくらんだに違いない。アメリカの平均 PERは一五倍、イギリスでは一二倍で取引されているその同じ時に、である。日本の株価水準の異常さは、個々の会社ごとに比較してみると、より劇的なものであった。バブルの最中に公開された NTTの時価総額は AT& T、 IBM、エクソン、 G E、 GMを全部足したものよりもさらに大きかったのだ。

『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理』バートン・マルキール著

バブルという言葉はよくききますが、具体的にどのぐらいのレベルだったのか、規模感が認識できます。

うしじぞう
うしじぞう
本当にイケイケだったんだね

ドル・円為替のこれまでの実績

出典:円相場の48年を振り返る|第一商品

1949年〜1971年

1ドル=360円の固定相場制。1971年の「ニクソン・ショック」により終了。

1971年〜1973年

1ドル=308円の固定相場制。「スミソニアン合意」による。

1973年

変動相場制に移行

うしじぞう
うしじぞう
50年前にはこんなことがあったんだね。これから100歳まで生きれても何があるかわからない・・

1996年〜2020年

アメリYahoo! Financeさんで公開されているデータをグラフにしてみます。

出典:yahoo! finance(US)

時系列データ

1996-10-30から、2020年7月24までの、取引のあった6,150日分のデータです。

すべて1ドルあたりの円、終わり値のデータです。

データ数 6,150
最大 147.22
最小 75.74
平均 108.58
中央値 109.97
σ 13.64

円安側は割とピークがはっきりしています。

円高側は比較的長い期間ありました。

1990年代後半からの30年間で、109円を中央値として、±約30%、75円から147円の変動がありました。

2008年〜2013年の4,5年は100円を切っており、2011年の10月に史上最高値の75円を記録。

2014年後半から2015年の1年強は120円前後の円安状態。

2019年〜2020年は100円台後半をうろうろ。

それぞれ円高・円安のピークの要因を確認してみましょう。

円安の要因

日本に金融危機が発生し、1997年には山一証券、北海道拓殖銀行、三洋証券が経営破綻、円が売られる状況に。

出典:円相場の48年を振り返る|第一商品

円高の要因

円が史上最高値をつけた主な要因は、ギリシャの財政問題に端を発する欧州債務危機で新興国から投資資金を引き上げる動きが加速し、安全性が比較的高いとされる円が買われたこと。

出典:円相場の48年を振り返る|第一商品

うしじぞう
うしじぞう
めちゃくちゃ変動しとるがな

ヒストグラム

次にヒストグラムを示します。データとして、正規分布で見るのもいかがなものかとは思いますが。

きれいに正規分布しているとはいいがたいですが、真ん中に山があり、裾野が広がっています。

為替リスクの影響の最小化

投資・つみたて期間

ドルコスト平均法により、月に1回など、定期的にドルを買い付けます。

ちなみに私の場合は、VYMを毎月買っているので同じタイミングでドル転します。

長期間のドルコスト平均法により、ドルの購入平均値を中央値に寄せていくねらいです。

配当・取り崩し期間

米国ETFの配当金はドルで支払われます。配当再投資を続けている段階では、円に戻す必要はないので、安心して再投資を継続しましょう。

取り崩し期には為替リスク、円高・円安の影響をモロに受けます。あまりにも円高に傾いていたら、取り崩し額を下げるなどの調整をしましょう。

いずれにおいても

投資・つみたて期間も、配当・取り崩し期間もそれぞれ10〜20年、あるいはそれ以上の長期間になりますので、とにかく時間分散をさせます。

特に投資・つみたて期間は、相場を見すぎて買わないのも、福利にお金をおいておく期間が短くなるという機会損失になる可能性があります。

まとめ

1990年代後半からの30年間で、109円を中央値として、±約30%、75円から147円の変動がありました。

為替の変動影響は、ドル転して米国株・ETFを買っている人はもちろん、円でS&P500等の米国系投資信託を買っている人もモロに影響を受けます。

ドル系の資産を買われる方は常に為替のリスクがあることを念頭に置きましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!